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食いしんぼレシピ

山形県山形市

「moh'z」江川シェフに教わる
とっておきの春のごちそう

家族の行事や祝い事、特別な集まりのテーブルに彩りを!

外食しにくい生活が続くなか、食の楽しみ方が変わりつつありますね。
家族で食を楽しむこと、友達と食事する大切さを改めて感じます。
今回訪ねたのは、山形市の高橋畜産食肉株式会社が運営する次世代型ライフストア「moh'z」さん。
元ワシントンD.C.公邸料理人で惣菜料理長の江川ひろしさんに、新入学・就職など、家族や親族での特別な集まりにもぴったりな、華やいだレシピを作っていただきました。

moh'z(モーズ)/山形県山形市元木1丁目13-30

TEL.023-633-1129

https://mohz.style/

高橋畜産食肉株式会社/山形県山形市青田1丁目1-44

TEL.023-666-8429

https://www.takahashi-chikusan.co.jp/

江川ひろしさん

山形県出身。吉兆、帝国ホテル、ホテル西洋銀座など東京圏の料理店を経て、ワシントンD.C.で日本大使館公邸料理人として国内外のVIPに料理を提供。帰国後、茅ヶ崎グランドホテル、銀座とよだ、ホテルモントレ仙台和食料理長などを勤める。現在、「moh'z」内グローサラント「m'z KITCHEN」料理長。

「moh'z」のmは「幸せのm」

「moh'z」のコンセプトは「幸せのm」。お肉のmeat、食事のmeal、出会いのmeet。“3つの幸せのm”を店名に込めています。2019年のオープン当時から、地元の新スポットとして、和牛ファンや食通からも注目を集めています。店内にはグループ牧場直送の精肉コーナーをはじめ、野菜ソムリエのいる青果コーナーや新鮮な魚が豊富な鮮魚コーナー、食材や健康に意識の高いメニューを提案する惣菜コーナー、天然酵母のパン屋さんなど専門性の高い売り場が揃い、思わず手にしたくなるディスプレイは、心をくすぐられます。
中でも大きな魅力は、県内初のグローサラント※「m'z KITCHEN」を設けていること。売り場で扱う鮮度の高い山形牛をシェフがお客さまの好みの焼き加減で店内調理し、その場で食べることができるというもの。しかも価格は1,000円ほどで、テイクアウトも可能です。

※「グローサラント」とは、グローサリー(食料品店)とレストランを組み合わせた言葉で、売り場にある食材を使うレストラン。

◎精肉コーナー
食肉一貫生産体制の専門店だからこそかなう充実のラインナップ。定期的に枝肉(分割する前の骨付き肉)をカットし、解説するライブ販売も行われています。
◎青果コーナー
春の野菜売り場はカラフル。山菜をはじめ、春キャベツ、スナップエンドウ、絹さや、グリーンピースなど、スーパーの一角が緑黄色に輝いています。「グリーンショップはらだ」では、「伝統野菜」や「かほくイタリア野菜※」なども取り扱っています。
※「かほくイタリア野菜」とは、山形県河北町の農家が組織する「かほくイタリア野菜研究会」が全国に先駆けて生産するローザビアンカ、タルティーボ、ミラノカブなど本格的なイタリア料理に欠かせない野菜。
◎惣菜コーナー
惣菜コーナーには、季節感あふれる惣菜が並びます。ソースにこだわって通年販売しているスペアリブも定番人気。山形県産の米油で、きつね色に揚げたサクサクの衣と肉のうま味が溢れる「ミンチカツ」は食べ応えあり!

牧場から食卓へ。技術に裏打ちされたおいしさの原点

「moh'z」を運営しているのは、「高橋畜産食肉株式会社」。山形・宮城6カ所の直営牧場で山形牛、米沢牛、自社ブランドの蔵王牛を丹精込めて生産しています。
国内でも珍しい「食肉一貫体制」で、繁殖・肥育から加工、販売までを自社グループで行う畜産・食肉加工メーカーです。独自に配合したこだわりの飼料を用い、自然豊かな蔵王で「牛の言葉がわかるようになる」をモットーに愛情を込めて牛を育てています。

牛1頭から数sしかとれない「トモサンカク」や「ミスジ」などの希少性の高い部位や、「ロース」「ヒレ」などの人気の高い部位、分量も皿盛りから少量のパックまでと、欲しい肉を欲しい分だけ注文できる対面販売が可能なのも、食肉一貫体制の肉の専門企業ならでは。また、特筆すべきは、肉の細胞を破壊することなく冷凍できる「プロトン凍結」という保存技術。磁石、電磁波と冷風をハイブリッドした凍結技術により、本来のおいしさを保持することが可能なのだそう。

宮城蔵王牧場と放牧中の牛たち。

新たな食のスタイル・グローサラント「m'z KITCHEN」

「moh'z」の惣菜コーナーやグローサラント「m'z KITCHEN」で腕を振るうのは、元公邸料理人、江川ひろしシェフ。買い物にきたお客さまは、グローサラントでおいしい料理に出会えたら、その食材を「moh'z」で購入して自宅で再現する。そんな体験ができてしまうのが、これまでのスーパーと違うところ。

実のところ、お店の味をそのまま家庭で再現するのは、とても難しいこと。プロの技術と経験が必要となります。その点、「m'z KITCHEN」では、江川シェフによる料理教室や肉の専門スタッフによる肉のさばき方の講座なども開かれており、牛肉のおいしい焼き方や保存法も伝えています。「地域の皆さんに、安心して食べられる体に良いものを提供することを大事にしています」と江川シェフ。おいしい肉の提供だけでなく、命の恵みに感謝し、食べ物を大切にする気持ちも伝えています。
早速、日々の食生活をより楽しくするためのアイデア満載のレシピを教えていただきましょう。

「m'z KITCHEN」のランチメニュー「鉄板焼き定食」(1,100円税込)。ご飯、スープ、惣菜2品が付き、お客さまが注文時に選んだ肉を調理します。
定期的に料理教室も開催されています。

【レシピ①】 「牛タタキの春祭寿司」

上質な肉のうま味が際立つ 牛タタキは、ひと切れが大きく、しっとり。ひと口いただくと、うま味をたっぷり含んだ肉汁がじわっと広がり、とてもやわらかです。牛肉とシャキシャキ旬野菜のダブル食感、さらに、適度な肉の厚みと野菜のバランスなど、計算された味わいです。春らしい彩りは食欲をそそり、食卓に華を添えてくれるに違いありません。

プロの技は盛り方にあり! 通常は平たく重ねていくことが多いちらし寿司ですが、寿司飯を畑の“畝”のような形を2つ作り、そこに牛肉や春野菜を美しくトッピングしていくのが江川流。土台が整ったら、もみ海苔、錦糸玉子、牛肉のタタキをのせ、菜の花、スナップエンドウ、山うど、にんじん、たけのこ、れんこんと一つひとつ隙間に差し込んでいきます。コツは、畝形の上方向に向かって配置していくこと。牛肉の赤と春野菜の緑、玉子の黄色、いつものちらし寿司とは別格の仕上がりです。

材料[4人分]
国産牛もも肉ブロック
200g
牛脂
50g
塩・こしょう
少々
サラダ油
適量
【具材】
山うど
1本
たけのこ(水煮)
穂先1/2本
菜の花
2束
スナップエンドウ
8本
にんじん
1/3本
れんこん
少量
もみ海苔
適量
ガリ生姜
適量
※トッピングのいくらはお好みで。
【錦糸玉子用】
2個
 
【A】(酢飯※)
ご飯
2合
米酢
27g
白砂糖
18g
7.5g
いりごま
適量
【B】(たけのこ)
濃口醤油
大さじ1
大さじ2
みりん
大さじ3
【C】(菜の花・スナップエンドウ・にんじん)
だし汁
100cc
薄口醤油
少量
【D】(れんこん・山うど)
50cc
50cc
砂糖
50g

※酢飯:炊きあがりのご飯の量に対し寿司酢を約9%の割合とするのが江川シェフの黄金比!ぜひ試してみてください。

作り方

酢飯・錦糸玉子・野菜(具材)の下ごしらえ

  1. [1]酢飯を作る(ご飯にあらかじめ混ぜ合わせておいた【A】を加えて、冷ましながら切るように混ぜる。好みでいりごまを混ぜてもいい)。
  2. [2]錦糸玉子を作る。
  3. [3]たけのこの穂先を少量の油で炒め、【B】で軽く煮る。
  4. [4]適度な大きさに切った菜の花、スナップエンドウ、花びら型のにんじんを湯がき、【C】で軽く洗い浸け込む。
  5. [5]れんこんと山うどの芯を湯がき、あらかじめ火にかけて冷ましておいた【D】に浸け込む。
    ※山うどの皮はキンピラに使用するのでとっておく。

牛タタキ

  1. ①牛もも肉は常温に戻し、軽く塩こしょうをふる(繊維が気になるときは筋切りをしておく)。
  2. ②フライパンに牛脂と油を入れて熱し、牛もも肉の全ての面を中火で焼く。焼き色がついたら火からおろし余熱で蒸らすと、中心がきれいなピンク色に仕上がる。
    ※ローストビーフ状に仕上げる場合は、肉の表面に焼き色をつけ、クッキングペーパー、アルミホイルの順で牛肉を包み、ビニール袋に入れ空気を抜き熱湯に沈めて7分置く。湯から引きあげたら、冷ましておく。 ※牛脂は和牛のものを使うとさらにうま味がアップしておいしく仕上がります。
  3. ③ひと口大にカットする。
  4. ④作っておいた[1]の酢飯を畝型に2列盛り、もみ海苔を散らし、錦糸玉子、肉、野菜を盛る。中心が明るくなるように三角形を意識して盛ると美しい。
    ※牛もも肉を室温で戻す時間は30 分以内とし、すみやかに調理を進めてください。 ※調理に使用するまな板、包丁などの調理器具は、必ず衛生的なものを使用してください。 ※調理後は、早めにお召し上がりください。

【レシピ②】 「鶏もも肉と小かぶ、新たまねぎのスープ」

小かぶと新たまねぎ本来の甘みがより引き立つ滋味深いスープです。小かぶのとろっとした食感がやさしく全体をつつみます。コツは「蒸し煮」にすること。熱をじっくりと加えることで、鶏肉と野菜それぞれのうま味がスープに溶け出し、そこに香ばしく揚げたれんこんのパリっとした食感が加わって、新たな美味しさです。食欲のないときにもいいですね。

材料[4人分]
鶏もも肉
250g
小かぶ
2個
新たまねぎ
1個
セロリ
少々
鶏ガラスープの素
大さじ2
1ℓ
塩・こしょう
適量
日本酒(※)
100cc
ピンクペッパー
8粒
れんこん
適量

※純米酒だとよりおいしくなります。

作り方

  1. ①軽く塩・こしょうした鶏もも肉、新たまねぎ、皮をむいた小かぶを一口大にカット。
    ※小かぶの皮はキンピラに使用するのでとっておく。
  2. ②油をひいたフライパンで鶏もも肉、小かぶ、新たまねぎの順に炒めた後、蒸し器に入る大きさのボウルに入れる。
  3. ③空いたフライパンに日本酒を入れ、うま味を移したら、②のボウルへ加える。そこに水、鶏ガラスープを加え20分間蒸し煮にする。
  4. ④セロリは小口切りにし炒めておく。
  5. ⑤蒸しあがったスープの味を塩・こしょうで整え、④のセロリを加え、ピンクペッパーをのせ、素揚げしたれんこんを飾る。ハーブのチャービル(セルフィーユ)やイタリアンパセリ、三つ葉、セリなどをトッピングしてもよく合う。

【レシピ③】 「豚バラ肉と春野菜のキンピラ」

食卓にあと一品欲しいときに重宝するキンピラ。今回使うのは、「牛タタキの春祭寿司」でも使った、とっておきの春のごちそう山うどです。山うどはさわかな香りとシャキシャキとした歯ざわりがおいしく、魅力は、なんといっても穂先、茎、皮、ほとんど捨てるところがないところ。スープで使った小かぶの皮も余すことなく使いきります。黒七味をかければ、キリッとした香りが全体を引き締めます。冷めてもおいしいのでお弁当のおかずにもおすすめです。「野菜の皮は捨てないで、葉菜も含め使い切りましょう」と、江川シェフ。

材料[4人分]
豚バラ肉
100g
山うどの皮
1本分
たけのこ水煮
根本1/2本
小かぶの皮
2個分
にんじん
1/3本
ごま油
少々
塩・こしょう
少々
黒七味(※)
少々

※黒七味:七味唐辛子でも可。

作り方

  1. ①軽く塩をふり、3pぐらいの大きさに切った豚バラ肉は、フライパンに油をひかずに中火で炒める。
    出てきた脂は、クッキングペーパーで拭き取りながら、香ばしく炒め、皿に取り出す。
  2. ②少し油をひいたフライパンで、千切りにした山うどと小かぶの皮、たけのこ、にんじんを炒める。
  3. ③少ししんなりしてきたら塩・こしょうとごま油を加える。
  4. ④①と和える。
  5. ⑤香りづけに黒七味を振りかけてできあがり。

生産者も料理人も消費者も互いに関わり合う

これまでは一方通行だった消費者とスーパーマーケット。「moh'z」さんのグローサラントは、消費者とお店をつなぎ、まちの食文化の活性化に一役かっているようです。新たな食事の場所として、コミュニティの場としても機能している様子。
日々進化し、食生活を豊かにしてくれる新しいライフスタイル提案型ストア。またひとつ新しい魅力を増やしてくれました。

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