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技術⼒が⾼く、⾃然や仲間を⼤切にする 私たちの祖先、縄⽂⼈に感動!

2021年7月、北海道・北東北の縄文遺跡群が世界文化遺産に登録されました。今回はその中のひとつ青森市にある「小牧野遺跡」を取材してきました。

「縄文時代」というと遠い昔のことと感じがちですが、実際に足を運んでみると、そこには現代の私たちの暮らしや考え方に通じるものが数多くありました。

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登録された17ヵ所の遺跡のうち、8ヵ所の遺跡が青森県にあります(東北では他に岩手県の1ヵ所、秋田県の2ヵ所の遺跡が登録)。

その中のひとつ、小牧野遺跡は八甲田山麓西側の高台に位置します。縄文時代は約15000年前から2400年前までの期間をさしますが、小牧野遺跡は後期、約4000年前のものと言われています。

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自然豊かな場所にある小牧野遺跡が発見されたのは1989(平成元)年のことでした。なんと地元の高校生が発見したのだそうです。

以前からこの辺りでは、土器や石器のかけらなどが出ると知った高校生が数人で写真(左側)の道具をの地中に挿して調べていたところ、環状列石(ストーンサークル)を探り当てたのです。

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出典:JOMON ARCHIVES(青森市教育委員会所蔵)

上の写真は小牧野遺跡の環状列石の全容です。

最初に高校生が発見したのは約半分。当時、残りの部分は杉林に覆われていたため、すぐには全容を知ることはできなかったそうですが、青森市や地域の方々の協力もあり、その後、調査を再開。ストーンサークルすべてを発掘することがで きました。

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日本各地で数多くの環状列石が発見されていますが、大きさや形もさまざま。その中で小牧野遺跡のものは直径は55m、最大級の大きさを誇ります。特徴は大きさだけではありません。

環状列石を作るためには平らな場所が必要です。そこで、山の中腹にあった斜面の高い方の土を削り、低い方に盛土し造成。さらに、環状列石に使う丸い石(重量:平均10kg)を600m〜1km離れた川から約2,900個も運び上げたといわれています。重機のない時代に、こんな巨大な土木工事を成し遂げた縄文の人々の技術力の高さには驚かされます。

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遺跡の近くにある青森市小牧野遺跡保護センター「縄文の学び舎・小牧野館」では、当時の人々がどんな道具を使い、どんなふうにこの土木工事を成し遂げたのか、その全貌がわかるさまざまな資料が展示されています。

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小牧野館では、遺跡から発掘された土器や石器などの日常的に使われていた道具や住居跡、墓域、土偶や三角形岩板など祭祀につかわれていた遺物など、当時の暮らしぶりを伺える貴重な資料も間近にみることができます。

中には、貝や石で作った現在でも使えそうなアクセサリーもあり、縄文の人々も同じようにおしゃれを楽しんでいたことがわかり、とても親近感が湧きました。

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縄文土器といえば、「縄状の模様が付いている土器」とひとくくりにしてしまいがちですが、小牧野館の「縄文土器の美」コーナーに集められた縄文時代の各時期の土器を比べてみると、機能性やデザイン性の進化の様子がよくわかります。前期は形もシンプルで縄模様が全体に施されています。

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一方、中期になると技術力のいる丸いツボ型や立体感のある模様が作られるようになります。

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後期になるとさらに複雑な形や模様が表現されるようになります。

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小牧野館では、縄文時代を多くの人に身近に感じてもらおうとショップコーナーも充実。写真のかわいらしいクマのぬいぐるみ「こまっくー」は、小牧野遺跡のオリジナルグッズ。ここで出土されたクマ型土製品をモデルにしています。

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これがモデルとなったクマ型土製品。体と顔のところにある模様が特徴で、「こまっくー」の顔にも再現されています。

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地層のイメージしたマグカップに、環状列石を模したフタをつけたところ人気に!

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子どもにも、大人にも大人気なのは木製の「遮光器土偶メガネ」

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「縄文時代の人々は採集・漁労・狩猟で食糧を得ながら定住し、集落で協力し合い、時には他の地域とも交流しながら、争うことなく社会を形成していました。これは世界的に見ても珍しいことです。自然や祖先を敬う精神性も高く現代の私たちも改めて学ぶべきことが多いですね」と話すのは館長の竹中富之さん。トレードマークのオリジナルグッズ「遮光器土偶ニット帽」がとてもお似合いです。

*「遮光器土偶ニット帽」は、申込み多数のため毎冬、抽選での販売となります。詳しくは下記ホームページをご覧ください。

青森市小牧野遺跡保護センター 縄文の学び舎・小牧野館

青森県青森市大字野沢字沢部108番地3

017-757-8670

https://komakinosite.jp